市民運動と共に (みさ子の原稿集)
ホームレスのお爺ちゃん(89歳)レスキュー騒動!
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突然9月1日の電話から始った今回のホームレスのお爺ちゃんレスキュー騒動を報告させていただきます。いったい何をどうしたらいいのかバタバタしながら、ホームレスのお爺ちゃん(89歳)をレスキューしました。鹿 児 島 野 宿 生 活 者 支 え あ う 会 の仲間の堀之内さんに息を切らしながら、一部始終を報告してましたら、MLにも経緯を流して下さい!との連絡を頂き、既に支えあう会のMLにも報告済みです。 串木野のキリスト教会から午後2時少し前に電話あり。知人である串木野の職員か議員に尋ねてみましょうか?と言うと、鹿児島市に行きたいとの希望で、私のもとへ電話があった次第。急遽、用事をキャンセルし、さっそく午後3時に市役所の保護課で待ち合わせることに。
JR+タクシーで教会の方に連れられ、お爺ちゃんは鹿児島市役所着。 身分証明書関係は一切なし。記憶も昔のことは詳しく覚えていたりするのに、極最近のことは分からないといった風で、関東大震災、海軍だったこと、銀座の近くで洋酒の酒屋をしていたが商売に失敗し、身内は妻も子も亡くなり天涯孤独だと、ポツリポツリと話されました。放浪生活を始めてから20年経ち、とにかくもう野たれ死ぬしかない・・と生きる気力が失せているのが気になりました(;^_^A
役所に事情を伝え、さてどうしたことか・・・・と悩むうち、役所側から養護老人ホーム「いしき園」を紹介され、やり取り開始。「いしき園」では女性専用の部屋しか空いていない・・ということ。更に、感染症などがないという検査証明がないと、施設入所は無理とのこと。さて、どうしたものか・・・。 お爺ちゃんに、もっとお若ければ寝袋はいつも私の車には準備してあるのですが・・・・などと、冗談を言いながら、私の車で、市役所が出してくれた診察(検査)命令書を持って、中央病院のソーシャルワーカーのもとへ走りました。余談ですが私の車に、寒くなってからのホームレスの方用の寝袋が2個つんであるのを見て、お爺ちゃんは「本当に寝袋がある!」と驚いておられました(*_*) ⇒ 冬になったら誰かに使って貰って下さいね。
病院では問診を受け、それから入院の準備が始まり、その前に1年以上お風呂に入っていないということで、まずは看護助手の方から足を洗って貰い、悪臭のする靴と靴下は棄てることにして、串木野教会の方に山形屋に取り合えず、靴、靴下、スリッパ、下着等を買いに行って頂きました。
入院手続きが終わり、そう時間もたたないうちに、夕食が配膳されました。
20年ぶりに布団に寝れる!と今日の昼から起きたことは、天国か、夢の中にいるようだ!と喜んで下さっていました。串木野の教会を出る時には自転車に積んでいた毛布と段ボールを後日取りに来ます!と言って、JR この数年、ホームレス支援の会の方々が、真摯な活動や交渉を続けて来られ、保護課との交渉も数多くされて来た結果、このように、市に迅速且つ心ある対応をして頂け、89歳のホームレスのお爺ちゃんのレスキューが叶ったのだと思い、改めて活動の積み重ね、実績に感謝しているところです。 野宿生活の方たちへのおにぎり配りも、この夏、私や友人で3回しか参加できませんでしたが、もっと人海戦術を充実させなくては、同じ方に負担を強いているのだと申し訳ない思いでいます。
来週には、健康状態に異常がなければ、89才のお爺ちゃんは、病院 ⇒養護老人ホーム「いしき園」に移動します。私が身元引受人みたいなものです。鹿児島市に限らず身寄りがない方なので、また「いしき園」での様子
まだ今病院ですが、検査の結果は動脈硬化以外はOK!だったようです。 いしき園の準備が整い次第、移動していただくことになっております。旧産業会館前の中央病院318号室に入院中ですので、お時間がもしおありならば、お立ち寄り下さい。宜しくお願いします。(2006年9月5日現在)
ホームレスの(89才)おじいちゃんのその後A 10月になって冷え込んで来たので寒さがこたえるとのお電話を頂いたので、高速道路を飛ばして89才のホームレスのお爺ちゃんを預かって頂いた西伊敷の「いしき園」にいってきました。この園を訪ねるのは、30周年のイベント以来でしたのでとても遠く感じました。職員の方は親切で、当日は休みの日だったでひと際、閑散としていました。 案内頂いてちょっとショックだったのは、デンマークやスゥエーデンの老人ホームのイメージが頭に焼き付いているので、殺風景な3人部屋には驚きました。そりゃ、路上で毎晩、ねぐらを探すよりは大マシかもしれませんが・・(@_@;)NHK番組の「フリーター漂流」の若者のたこ部屋もかなりショックでしたが、こちらも雑居とは知りませんでした。いしき園に限らずでしょうが、相部屋ってプライバシーが保てずに厳しいです。日本の福祉の見直しどころだと思い、園を後にしました (;^_^A
仮称「元野宿生活者との自炊・交歓の教室(講座)」2006/10/15(日)
鹿児島市では、現在150人程のホームレス生活者がいます。格差奨励社会においては、今後ますます増えると思われますが、この支える会がレスキューして、AP生活に入った人たちは48人もいます。89才のお爺ちゃんも加えると49人。この方たちの暮しを応援するための元野宿生活の人たちの自炊訓練が、既に2回開かれました。菜の花法務事務所の方々あっての料理教室です。
みんなで一緒に「いただきま〜す!」とはいえ、ゆっくり交流というわけにはいかず、現役ホームレスの人たちのお握りを中央公園に運ばなくてはならず、まるで台風一家のようなバタバタのひとときでしたが、こんな自炊訓練が定期的に開かれるようになるといいなぁ♪と思います。
お握りは火・木・日と配られますが、支える会は日曜担当になってます。
ついに登場!意地悪な浮浪者対策ベンチ(2006.10.13の夕刊) 確かロスアンゼルスだったと思うけど、浮浪者が横になれないように公園のベンチに丸みをつけ、横たわるとずり落ちるような設計にしたという記事を見せてくれた親しい友人がいます(>_<) 早いうちに日本にも登場するかもと言っていたけど早速お目見え!ベンチに金属の仕切りがついたそう。日本の政治がおかしくて浮浪者が増えたのに、汚い呼ばわりして社会から排除すればことは済むのか?臭いものには蓋、排除の論理というのは、なぜ?このような浮浪者、ホームレスと呼ばれる人たちを生み出すことになったのか?という社会的背景をボカシテしまい、妙に潔癖になっていく奇妙な現象の一端なのでは?
南日本新聞夕刊の記事に救われたのは、多分、能勢記者だったと思うけど、酔っ払って深夜、横になったことのある自分にはこそばゆい・・と。
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