鹿児島市出身の松元ヒロの芸人魂に触れ、心が洗われました。小泉総理やブッシュに扮してのコントもナイスでしたが、「桃太郎」の鬼の気持ちになり桃太郎が侵略を果たし、金銀財宝を略奪するという物語の藪睨み風コントは、視点を変えることを私たちに暗に伝えてくれたと思います。名実ともに鬼っ子の鬼は別段何をしたわけでもないのに憎まれ嫌われ、桃太郎がそこへ鬼退治、征伐と称して正義の顔で、犬、キジ、猿をお供に侵略する。正義、大儀で小さな国を攻撃し破壊する何処かの国の誰かに似ています(@_@;)

更に圧巻は、59才の日本国憲法君に扮し、理想的な自分が現実に合わなくなった!とリストラ解雇されそうだ!と抗議する場面。普通は現実を理想に近づけようと努力するのではないか!との訴えは納得です!平和が理想なら、戦争のできる国が現実!その現実にそぐわなくなった憲法君なんてリストラだぁ!おまけに、現実(戦争のできる国)に見合った子どもを育てるには、教育基本法も現行のままではそぐわない。愛国心が芽生えるなんて待ってられないから、教科書で教えたる!

憲法前文をすべて諳じての紹介☆彡清聴していて憲法の精神の何と素晴らしいことか、改めて感動しました(*^_^*)

さいごの《チャップリンの街の灯》を全編パントマイムでト書きを語りながら、パントマイムを教えてくれた先輩が松元ヒロに伝え教えるクダリは、《マルセ太郎の芸人魂》をみるような気がして完成度の高い芸に拍手を送りました。昨年は、全国各地の九条の会で、澤地久枝さんや小田実さん等とセットの出番が多かったそうですが、なるほど芸や漫画などを媒体に伝えるのは、アイスブレークしながらで分かりやすくて実にいい。分かりやすく伝えるためにかなり勉強され台本をかかれているのも一目瞭然で、入場料2000円が安く感じられました(^-^)

敗戦60年の節目の昨年の夏、私は元高校教師の江口茂さんの憲法9条にちなんだ風刺漫画を発行し、南日本新聞で紹介いただきました。その時にいち早く入手したい旨連絡くださったのが、今メール交換させて頂いている松元ヒロさんのお母さまでした。
この〈松元ヒロのお母さま〉は、息子の社会風刺コントの参考になれば!芸のプラスになれば!とのことで、本を求めに書店に足を運ばれたのでした。そんな母親のアンテナを張った情報収集と行動力で、彼の芸はますます磨かれていくのだと感心した次第です(^^ゞ