桜の花びら異変調査
2005年の調査データ
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資料提供:とおじま春日児さん
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2005年4月8日から11日にかけて「桜花びら異変調査」を、川内原発花びら調査隊(『自然の灯をともし原発を葬る会』 代表・小川美沙子)が行いました。 東京の『たんぽぽ舎』から依頼されて実施しました。この「桜花びら異変調査」は、昨年から全国の「桜調査ネットワーク」が始め、このネットワークの顧問をされている人が埼玉大学名誉教授(放射線遺伝学)の市川定夫さんです。この方は、ムラサキツユクサを用いた体内被曝線の測定、原発周辺のムラサキツユクサの細胞上の突然変異を調査研究され、放射能の恐ろしさを訴えてこられた方です。 市川教授によれば、ソメイヨシノは遺伝的に非常に安定しており、秋に原基ができ、冬の寒さの中で花芽となって春に咲く。原基の中にガクも花弁も雄しべもその原型ができているので放射線があたれば影響が出るとのことです。そこで、この「桜花びら異変調査」を計画・実施し、今回で2回目になるとのことでした。 この注目すべき調査の結果は以下の表の通りです。 |
調査地点名 |
原発からの
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調査
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異常
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異常
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雄しべの花弁化数
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花 弁 数
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距離・方向
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花数
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花数
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花率
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1個
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2個
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3個
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4個
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3枚
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4枚
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5枚
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6枚
|
7枚
|
8枚
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川内原発PR館敷地内 |
0.7km
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2,474
|
424
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17.14%
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229
|
70
|
22
|
10
|
3
|
24
|
|
42
|
9
|
2
|
南南東
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川内原発PRゲート前 |
0.5km
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2,669
|
450
|
16.86%
|
15
|
1
|
|
|
70
|
219
|
|
31
|
4
|
0
|
南
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串木野市さのさ荘前 |
14km
|
1,222
|
28
|
2.29%
|
5
|
|
|
|
5
|
18
|
|
0
|
0
|
1
|
南南東
|
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鹿児島市 甲突川沿い武之橋 |
46km
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2,369
|
104
|
4.39%
|
4
|
|
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32
|
67
|
|
1
|
0
|
0
|
南東
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||||||||||||||
鹿屋市今坂町 小塚公園 |
79km
|
1,264
|
2
|
0.16%
|
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|
|
|
0
|
2
|
|
0
|
0
|
0
|
南東
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鹿屋市 |
79km
|
1,135
|
13
|
1.15%
|
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|
|
|
1
|
12
|
|
0
|
0
|
0
|
南東
|
||||||||||||||
鹿屋市 |
79km
|
1,128
|
6
|
0.53%
|
|
|
|
|
1
|
5
|
|
0
|
0
|
0
|
南東
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串良町平和公園 |
85km
|
1,035
|
0
|
0.00%
|
|
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|
|
0
|
0
|
|
0
|
0
|
0
|
南東
|
(※ 「雄しべの花弁化」とは、本来雄しべになるべきものが、雄しべにならず花弁になることで、見た目では花の中にもう一つ花があるように見える現象のこと。
花弁数の異常も川内原発周辺が突出しており、雄しべの花弁化と同様の影響があると判断せざるを得ない。 これまでに、原発周辺に居住する反原発運動の中心的な方々の多くが悪性腫瘍で斃れられてきており、放射線の影響ではと危惧していたが、今回の調査の結果はその思いを尚一層増幅するものであった。 |
【異常な花びら】 | |||||
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【コメント】 ソメイヨシノ等の花びらに異常が生じるのは、秋にできる源基の時期に放射線等の影響を受けた場合だそうです。 昨年は異常気象のせいか、初冬まで台風が到来しました。 つまり、桜の源基の時期には南風が吹いていたと言うことになります。従って、川内原発を起点とすると、北の方へ風が吹いており、阿久根や出水方面の調査をしていたら異なった数値が出ていたかも知れません。逆に言うと、南方や東南方面の数値が低いというのは自然なことなのかも知れません。 ソメイヨシノとは異なる調査対象物で、違う時期に調査をすると、結果が異なるかも知れません。 |
【桜の花びら異変調査の様子】 2005年4月8日〜10日実施 |
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